日本光電は2日、2024年4〜9月期の連結純利益が前年同期比81%減の15億円になる見通しだと発表した。従来予想を30億円下回る。生体情報モニターや心電計といった生体計測機器の売上高の計上時期が想定よりずれ込む。診療報酬改定による影響を見極めようとする国内の病院が予算執行に慎重だ。海外でも中国が落ち込む。
売上高は1%減の1020億円と20億円下振れする。国内病院では診療報酬改定や医師の働き方改革を背景に医療従事者の確保が課題になっている。コスト面なども含めた先行きが見通しにくい中、大学や官公立病院で予算執行が下期に偏り、私立病院では設備投資に慎重な動きが出ている。
海外低迷も重なる。注力地域の北米は生体情報モニターや人工呼吸器などが堅調だが、中国での販売は低調だ。中近東や東南アジアも予算執行が下期にずれ込む。
25年3月期通期では従来予想(純利益で前期比6%減の160億円)を維持した。売上高計上が想定より下期偏重になっている上、採算面での対策も強化するという。
同日発表した24年4〜6月期連結決算は売上高が前年同期比5%減の462億円、純利益が80%減の7億6600万円だった。営業損益は12億円の赤字(前年同期は22億円の黒字)に転落したが、為替差益の計上などで最終黒字を確保した。
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