リコーは海上輸送コンテナの逼迫で複合機の納入に遅れがでた

リコーが6日発表した2024年4〜6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比11%減の77億円だった。同期間として減益は4年ぶり。海上輸送用コンテナの需給が逼迫した影響で複合機の納入に遅れがでた。構造改革費用も重荷になった。

売上高は7%増の5743億円だった。為替の円安で海外収益の円換算値が膨らんだ。一方で営業利益は38%減の63億円だった。海上輸送用コンテナの需給逼迫で欧米市場向けの複合機の納入が遅れ、販売構成が悪化した。販売・サービス体制の見直しなどに伴う構造改革費用も39億円の減益要因となった。

事業別の営業利益はオフィス向け事務機などが主力の「デジタルサービス」事業が91%減の8億円と苦戦した。印刷会社向けのデジタル印刷機などの「グラフィックコミュニケーションズ」事業は87%増の50億円と好調だった。

25年3月期通期の業績見通しは据え置いた。売上高は前期比6%増の2兆5000億円、純利益は9%増の480億円を見込む。川口俊最高財務責任者(CFO)は「海上輸送の問題は下期以降は解消する想定だ」と説明した。

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