メイコーは中国ASKとの提携で車載用プリント基板の需要増に対応する

プリント基板大手のメイコーは6日、中国の奥士康科技(ASK、湖南省)と業務提携すると発表した。ASKのシンガポール子会社に2000万ドル(約29億円)出資する。出資の見返りにASKグループがタイで生産する車載用プリント基板の一部をメイコーが引き取り、販売する。

ASKグループはタイで2025年度にもプリント基板の工場を稼働させる。このうちの一部をメイコーが自社ブランドで完成車メーカーと直接取引する部品会社に納める。

プリント基板は電子部品や半導体などを載せ、電気信号をやり取りするために使う。具体的にはドライブレコーダーや情報表示装置などに組み込む。自動車の電装化の進展によって需要が増えている。

メイコーは海外では中国やベトナムに合計5つの製造拠点を構える。ベトナムでは主に車載用プリント基板を生産する新工場を建設中で25年度の稼働を見込む。需要の増加には追いつかないことからASKグループの工場を活用する。

プリント基板の需要増の背景には米中の経済対立により、米国に輸出する自動車に中国製部品の使用を抑えようとする動きがあるという。そのため中国に代わり、東南アジア諸国連合(ASEAN)でプリント基板を調達する動きが増えているとしている。

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