米テーマエンターテインメント協会(TEA)は15日、2023年の世界のテーマパークの来園客数を発表し、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)が3位になった。日本のゲームやアニメ人気がインバウンド(訪日外国人)を呼び寄せ、年間来園客数は1600万人と前年から3割増えた。世界1位の座も射程に入る。
TEAとコンサルティング会社の米AECOMが実施した調査で、USJは2年連続の3位だった。11年連続1位の米フロリダ州にあるウォルト・ディズニーのマジックキングダム(1772万人)、2位のカリフォルニア州にあるディズニーランド(1725万人)に次ぐ。
特筆すべきは前年比3割というUSJの客数の伸び率だ。世界1、2位の米ディズニーのパークの伸び率は2〜3%にとどまった。USJは任天堂のゲーム「スーパーマリオ」や漫画「名探偵コナン」をテーマにしたエリアやアトラクションが人気を集め、アジアや欧米など幅広く訪日客を集めた。為替の円安傾向も追い風になった。23年5月に新型コロナウイルスの感染症法上の扱いが「5類」に移行し、国内客も大きく増えた。
東京ディズニーリゾート(TDR)の人気も堅調だ。東京ディズニーランド(TDL)が1510万人で4位、東京ディズニーシー(TDS)が1240万人で7位につけた。来園者の体験価値向上を掲げ、入園者数を抑える方針をとっているものの前年からの伸び率はともに2割を超えた。
6月にTDSの新エリア「ファンタジースプリングス」が開業し、TDR全体の受け入れ余地は増した。今後は入園者数の上限引き上げが期待される。25年3月期には約400万人の訪日客の来場を見込む。訪日客の来園で平準化が進めば、再びTDR全体で年間3000万人越えの来園も視野に入る。
コロナ禍を経て、テーマパークは積極的な投資を続ける。USJは24年内に新エリア「ドンキーコング・カントリー」を開く。日本のコンテンツ人気を追い風に攻勢をかける。
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