シャープは転倒リスクの測定会を開いた(23日、堺市)

シャープは23日、日常生活における転倒リスクを測定し、改善に向けたトレーニングを提案するプログラムの実証実験を始めた。大学発スタートアップと共同開発した装置を使って転倒リスクを測り、結果を基に必要なトレーニングを紹介する。実証を通じて改善効果が確認できれば、トレーニングまでをセットにして自治体や企業に売り込むことを検討する。

23日に堺市の商業施設内で無料の測定会を開いた。測定にはシャープと横浜国立大学発スタートアップのUNTRACKED(アントラクト、横浜市)が共同開発した装置を使う。重心の揺れを感知する機能の付いた土台の上に立ち、手首と指先に装置を付けて、約1分間手を前後に動かすことで転倒リスクを測定する。

測定結果はA〜Eまでの5段階で評価される。参加者には結果と改善に向けたトレーニング法の書かれたリポートがその場で渡される。6月まで計3回測定会を開き、初回の測定からの改善効果を検証する。

測定会に参加した堺市在住の藤原加代子さん(63)は「こんな簡単な検査で転倒リスクがわかるなんて驚いた。家で教えてもらったトレーニングを実践して、来月また測りに来たい」と話す。

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