ダイドーリミテッドは不要資産の売却で経営の効率化を図る(東京都千代田区のダイドーリミテッド本社ビル)

衣料品ブランド「ニューヨーカー」を展開するダイドーリミテッドは2日、所有する長野県軽井沢町の福利厚生施設を11月下旬に売却すると発表した。売却益の概算は2億5900万円の見通しで、2025年3月期に計上する。すでに一定程度を織り込み済みといい従来の業績予想は据え置いた。資産売却で経営の効率化を図る。

同社は売却の理由を「利用者数の減少などもあり、保有している必要性等を鑑みた」と説明した。譲渡先や譲渡価額は相手先の意向などで開示しなかった。

6月の株主総会では、アクティビスト(物言う株主)のストラテジックキャピタル(SC、東京・渋谷)から経営陣刷新を求める株主提案を受け、取締役の一部にSCが提案した候補者が就いた。7月には最大50億円の自社株買いと今期から3年間の1株配当を年100円とする大幅な株主還元策を発表しており、資金の創出が注目されている。

ダイドーリミテッドは主力のアパレル事業が不振で、24年3月期に連結営業損益が11期連続の赤字だった。25年3月期は最終黒字を見込んでいる。

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