EVの販売低調などでリードフレームなどの需要が落ち込む

三井ハイテックは10日、2025年1月期の連結純利益が前期比39%減の95億円になる見通しだと発表した。従来予想から45億円下方修正した。電気自動車(EV)の販売低調などの影響で主力製品の放熱部品「リードフレーム」などの売り上げが想定より落ち込む。半導体の需要低迷や在庫調整の長期化で受注が従来予想より減少する。

売上高は9%増の2140億円の見通しで、従来予想から230億円下振れする。リードフレームなどの電子部品事業は欧米の顧客で在庫調整が長引き、同部門の売上高を130億円引き下げた。駆動用部品「モーターコア」などの電機部品事業は顧客の生産調整や主要顧客の日本車メーカーが中国でのEV販売で苦戦している影響で同部門の売上高を100億円下方修正した。

営業利益は28%減の130億円と、16%増の210億円を見込んでいた従来予想から一転、減益になる。EV需要の拡大に備えて過去に増産投資を進めた結果、減価償却費は前期比38%増の160億円となる。25年1月期の設備投資は計画より37億円圧縮するものの、減価償却費は従来予想から6億円の減少にとどまる。

1株当たり12円の期末配当予想は据え置く。8月1日付で1株を5株に分割しており、年間配当は分割考慮後ベースで17.6円と前期比では増配を見込む。

同日発表した24年2〜7月期の連結決算は、売上高が11%増の1039億円、純利益は8%減の70億円だった。夏場にかけエアコン向けの放熱部品が好調だった。為替相場の円安も収益を押し上げた。

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