サッポロHDは19日、外部からの不動産の活用案の募集を始めたと発表した

サッポロホールディングス(HD)は19日、改革を進める不動産事業について、出資など外部からの活用案の募集を始めたと発表した。恵比寿ガーデンプレイスなど全ての保有不動産が対象になる見込み。募集期間について、現時点で未定。同社は「今後の決算発表のタイミングなどで伝える」という。

フィナンシャル・アドバイザーとして野村証券、リーガル・アドバイザーとして長島・大野・常松法律事務所を選定した。外部からの提案窓口は野村証券になる。サッポロHDは「幅広い戦略パートナー候補から、不動産事業への外部資本導入に関する提案等を受けるプロセスを開始した」としている。

サッポロHDは2月に公表した中長期経営方針で、不動産事業に外部資本を導入すると発表していた。不動産の売却などを進め、資金をビール事業のM&A(合併・買収)など成長投資に振り向ける。

尾賀真城社長は8月の決算会見で「恵比寿ガーデンプレイスを含めて(全ての保有資産で)、あらゆる選択肢を考えている」と述べていた。不動産やデベロッパーなどから具体的な提案などを受けるという。

不動産事業を巡っては、シンガポール拠点の投資ファンド、3Dインベストメント・パートナーズが7月にサッポロHDの株主に向けた書簡を公表している。不動産子会社のサッポロ不動産開発を分離上場(スピンオフ)することなどを示していた。

サッポロHDは「物件売却や株主から提案されたスピンオフなど、考えられる選択肢を広く比較検討している」としている。

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