コックピットは運転席の環境を忠実に再現した

竹中工務店と建設用クレーン大手のタダノは19日、建設会社アルモ(高松市)と移動式クレーンの遠隔操作システム「CRANET(クラネット)」を共同開発したと発表した。竹中工務店は徳島市で実証実験を行い2025年度中にも本格運用を始める。建設現場の作業効率化につなげる。

クラネットは移動式クレーンの運転席と周囲の複数のカメラで映像を撮影し、リアルタイムで遠隔地の専用コックピットに無線送信する。オペレーターが実機と同じ感覚でクレーンを操作できる。

実証実験は徳島市の工事現場にあるラフテレーンクレーンを高松市に設置したコックピットで操作し、積み込み作業などを確認する。実証実験は12月までを予定し、本格運用に向けてコックピットの増産とクレーンへのシステム搭載を進める。

建設現場では人手不足や作業員の高齢化などが課題となっている。移動式クレーンの遠隔操作技術が確立すれば、一人のオペレーターが離れた場所から複数のクレーンを操作することができ、作業の効率化につながる。

竹中工務店はこれまでに高層ビルなどの建設で欠かせないタワークレーンの遠隔操作システムを実用化している。今後は移動式クレーンやその他の建設機械にも遠隔操作技術を広げることで、建設現場の担い手不足を解消したい考えだ。

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