金箔大手の箔一(金沢市)は、インバウンド(訪日外国人)の富裕層をターゲットにした金箔貼り体験の提供を11月1日から始める。料金は1万5000円(税抜き)で、漆器を金箔で装飾する。金箔職人と同じ道具や工程で金箔を貼れるようにして既存のサービスと差別化し、本格的に日本の伝統工芸を学びたいといった需要をとらえる。
22日、金沢市内にあるホテルのコンシェルジュなどが参加する体験会を開いた。職人が使う「振り筒」と呼ばれる竹でできた道具で金箔を石川県加賀市の伝統的工芸品「山中塗」に振り落とし、月の文様を描いた。11月1日から提供する金箔貼り体験は約90分の予定で、休憩時間には和菓子などを提供する。
参加人数は2〜8人で、1日1組に限定する予定だ。箔一の担当者は「一般的な金箔貼り体験は(工程を)簡素化しており、価格は数千円程度」とした上で「職人と同じ道具を使えるなど本格的な体験を提供したい」と話す。同事業は石川県観光連盟の「いしかわ文化観光コンテンツ造成支援事業」に採択されている。
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