魚粉需要の高まりで平均単価は約50円と高水準だった(10月、北海道広尾町の十勝港)

北海道まき網漁業協会(北海道釧路市)によると、2024年の道東沖でのイワシ水揚げ量は前年比17%減の約20万6000トンとなった。水揚げ高は同32%減の102億4000万円。水揚げ量は前年を下回ったものの、魚粉需要の高まりで高単価が続き、水揚げ高は2年連続で100億円を上回った。

道東沖での漁期は6月20日から10月末まで。24年は全国の24船団が操業した。大半が釧路港や十勝港(同広尾町)に水揚げされ、魚粉や魚油の原料となった。しけの影響で23年に比べ操業日が1割ほど少なかったほか、沖合に水温の高い海域があったことも影響して水揚げ量が減少したとみられる。

平均単価は1キログラムあたり約50円だった。前年(約60円)からは下がったものの、養殖魚のエサ向けなどで魚粉の需要が増えており、過去5年でみれば高い水準となった。

道東沖でのイワシ水揚げ量は23年に25万トンに迫り、単価の上昇で水揚げ高は約150億円を記録した。イワシ豊漁で釧路港の23年水揚げ量は銚子港(千葉県)を上回り32年ぶりに全国首位となった。

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