帝人は7日、2025年3月期の連結営業損益(国際会計基準)が800億円の赤字(前期は49億円の赤字)になる見通しだと発表した。190億円の黒字としていた従来予想から一転、赤字になる。自動車部品などを製造する北米の複合成形材料事業で販売減や生産性の悪化に見舞われ、減損損失574億円を計上した。
北米の複合成形材料事業は、24年度内に売却する方向で買い手の絞り込みや売却額の交渉を進めているという。
精査中としていた最終損益は250億円の黒字(前期は117億円の赤字)になる見通し。電子コミック配信サービス子会社の株式譲渡手続きが10月に完了し売却益1015億円を計上する。
売上高にあたる売上収益は前期比5%増の1兆100億円の見通しで従来予想を据え置いた。本業のもうけを示す事業利益は27%増の280億円で従来予想から50億円引き上げた。衣料繊維や電池部材の販売が想定を上回る。
同日発表した2024年4〜9月期の連結決算は、売上収益が前年同期比8%増の5075億円、最終損益は533億円の赤字(前年同期は19億円の赤字)だった。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。