伊藤忠商事は14日、医療分野の人材紹介サービスを手がけるMRTと資本提携すると発表した。12月3日付で約2億1600万円を出資し、4.7%の株式を取得する。伊藤忠の傘下で東南アジアの医師向けのSNSを運営するドクイティ(シンガポール)と連携し、MRTの海外進出を後押しする。
MRTは勤務先以外の病院でアルバイトや非常勤として働く医師や看護師向けに、働き口を探せるサイトやアプリを運営している。日本国内で免許を持つ34万人の医師のうち、約10万人が同社のサービスに登録しており、特に非常勤の医師の紹介に強みを持つ。
伊藤忠はタイやインドネシア、ベトナム、マレーシアなどで医師が交流するSNSを運営する企業のドクイティに約3割出資している。MRTは約17億円を投じて12月までにドクイティの株式7.5%を取得する。両社が連携して東南アジアで医療分野の人材紹介サービスを始めることなどを検討する。
伊藤忠はMRTが持つ医師らの人材データベースを活用することも想定している。伊藤忠の傘下で医薬品の臨床試験(治験)支援を手掛けるエイツーヘルスケア(東京・文京)や、医療機器の開発・輸入販売を手掛けるセンチュリーメディカル(東京・品川)との連携などを見込んでいる。
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