仙台国税局は19日、留学生向け酒蔵見学会を岩手県紫波町で開いた。日本酒の魅力を海外に発信するのが狙い。同町は南部杜氏(とうじ)発祥の地で、参加した留学生17人には自身のSNS(公開アカウント)に見学の様子を投稿してもらう。
紫波酒造店(同町)の門ノ沢康也管理部長が伝統の酒造りを解説、留学生は耳を傾けながらスマホでタンクの写真などを撮っていた。韓国からの留学生で岩手大学4年のユン・ミニョンさんは「韓国の焼酎とは違い、香りを楽しむ点などが面白い」と感想を述べ、SNSへのアップの仕方を考えていた。
留学生一行は隣接する同県花巻市の南部杜氏伝承館も訪れた。醸造の説明ビデオを視聴し、展示物や掲示で歴史を学んだ。
仙台国税局は2022年と23年にも東北在住の外国語指導助手(ALT)らを対象に同様の酒蔵見学会を催した。岩手は東北6県で最後の開催になった。12月には日本酒など「伝統的酒造り」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録される見通しで、同局は情報発信で一層の機運醸成を狙う。
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