厚生労働省が29日に発表した10月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月から0.01ポイント上がり、1.25倍だった。上昇は2カ月連続。人手不足や賃上げ機運の高まりで求人を増やす企業と、物価高が業績を圧迫して求人を控える企業の両方があり、小幅な動きになっている。

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 有効求人倍率は、全国のハローワークに登録している求職者1人あたり何件の求人があるかを示す。10月の有効求職者数は前月比0.7%減の約192万人、有効求人数は同0.2%増の約244万人だった。

 企業の足元の採用意欲を示す新規求人数(原数値)は前年同月比で1.2%増だった。産業別では、人手不足感が強い情報通信業が6.4%増えた。

 一時は10%を超える減少となっていた製造業と建設業にも人手不足解消の動きが見られ、それぞれ0.8%減、0.2%減と減少幅が縮小した。一方、宿泊・飲食サービス業(6.5%減)や教育・学習支援業(4.9%減)は減少が目立った。

 また、総務省が同日発表した10月の完全失業率(季節調整値)は2.5%で、前月から0.1ポイント上昇し、3カ月ぶりに悪化した。

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