鹿児島市は2025年1月20日から、市中心部から周辺部の団地などへ夜間に相乗りタクシーを走らせる実証実験を始める。下鶴隆央市長が23日の記者会見で「公共交通の運転手不足が深刻。乗る人にまとまってもらって効率化することで、市民の足を確保することも重要」として発表した。
タクシー「シェア乗り」実証実験は3月30日まで実施する。市のタクシー協会に加盟するうちの6社が協力する。出発地はJR鹿児島本線の鹿児島中央駅から繁華街の天文館、鹿児島駅までの約4キロと周辺の中心市街地で、出発時間は21時から翌日2時まで。
そこから2〜5キロ程度にある人口7千人以上の13の団地などへ運ぶタクシーを走らせる。利用者は専用アプリなどで事前に会員登録し、乗車の30分前までに乗降場所や時間などを入力して予約する。交通シェアリングサービスを手掛けるニアミー(東京・中央)のサービスを使い、乗客の組み合わせやルートを設定、人数や距離に応じてオンラインで割り勘決済する。
鹿児島市では、繁華街の天文館を出発する市バスが22時過ぎ、市電が22時半ころに終わる。周辺地区の団地に住む市民が天文館や中央駅周辺での飲食を早めに切り上げる姿も目立つ。夜間の乗り合いタクシーの需要を調べるとともに、コロナ禍で落ち込んだ飲食など夜間経済の活性化にもつなげたい考え。
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