TXの臨海地下鉄への接続事業化を促進する期成同盟会の設立総会に参加した4都県11区市のトップら(23日、茨城県守谷市)

茨城県つくば市や東京都中央区など4都県の11区市は23日、つくばエクスプレス(TX)の東京駅への早期延伸と東京都が同駅を起点に構想する臨海地下鉄への接続を目指し新組織を立ち上げた。従来も東京駅延伸を要望してきたが、その先の地下鉄新線への乗り入れまで踏み込んで要望する組織を立ち上げ実現を目指す。

「つくばエクスプレスと都心部・臨海地域地下鉄の接続事業化促進期成同盟会」はほかにTX沿線の茨城県つくばみらい市、守谷市、千葉県柏市、流山市、埼玉県三郷市、八潮市、東京都足立区、荒川区、台東区が参加。守谷市役所で設立総会を開いた。

期成会の会長に就いた守谷市の松丸修久市長は「臨海地下鉄は2028年から着工と聞いている。それまでにTXの東京駅延伸についても具体化する必要がある」と指摘。「計画が実現すればTX沿線の魅力が格段に向上する」と期待を示した。

秋葉原―つくば間を結ぶTXの東京駅延伸を巡り、国土交通省の交通政策審議会は16年4月、国交相に「国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークのプロジェクト」と位置づける答申を提出。つくば市など沿線9区市はTXを運行する首都圏新都市鉄道(東京・千代田)に早期実現を求める要望書を提出するなど働きかけを強めている。

一方、都が40年までの開業を目指す臨海地下鉄は東京駅から銀座や築地などを経由し東京ビッグサイトまでを結ぶ。臨海地下鉄はJR東日本が計画する羽田空港アクセス線とつながる可能性もある。大学や研究機関が集積するつくば市と羽田空港が1本で結ばれればビジネス客や研究者の往来が活発になる効果が期待される。

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