松江市はタクシー会社が運行主体となる「日本版ライドシェア」の実証実験を近く始める。高齢者の通院利用などを想定し、平日の午前中にまず6台程度で実施する計画だ。第2種免許を持つプロの運転手は配車ニーズが高まる夜間に回す。運転手不足で市内でもタクシーの配車予約が取りにくくなるなか、地域の移動手段の維持につなげる。
松江市の複数のタクシー事業者が、近く国土交通省の島根運輸支局に申請する。必要な許可を受けたうえで、早ければ2月にも実証実験を開始したい考え。市はライドシェア運転手の採用、研修にかかる経費などを補助する。実験は25年3月末までとし、結果をみたうえで継続するかも含めて検討する。
ライドシェアはタクシーが不足する週末の夜間などに実施することが多いが、今回の実験は月曜日から金曜日の7時〜11時に運行する。市は「夜間だと副業の運転手も多くなる。日中勤務とすることで、正規の運転手の採用拡大にもつながれば」(交通政策課)と期待する。
予約は配車アプリを使わず電話のみとする。アプリの普及が県内では進んでいないことなどに対応したもので、同様の仕組みは県内では益田市の一部でも許可されている。
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