隣接する横浜郵船ビルと調和したデザインにする(イメージ図)

日本郵船と三菱地所、鹿島は10日、横浜みなとみらい(MM)21地区にほど近い「海岸通り地区」の再開発で、オフィスや商業施設が集約する高層ビルの工事に着手したと発表した。地上21階、地下1階、高さ100メートルの複合ビルを建てる。2027年1月末の竣工を予定する。

MM21地区の開発は96%まで進んできた。馬車道や関内への結節点となる同エリアでにぎわいを生み出すことで、地域の回遊性を高める狙いだ。

4〜20階はオフィスビルとし、日本郵船がグループ企業の本社機能を移転する計画。低層階には飲食店や展示場などを誘致する。地震や津波などの際の帰宅困難者の受け入れ場所も確保し、配布する水や食料、帰宅支援マップなどを倉庫に備蓄する。臨海部の開発で通勤・通学者や観光客が増加していることに対応する。

「海岸通り地区」はこれまで、小規模なオフィスや飲食店が点在するにとどまっていた。横浜高速鉄道みなとみらい線馬車道駅に近い北仲エリアでは、27年にも高層マンションの完成や米ヒルトン系の高級ホテルコンラッドの開業を控える。地域に新しい人の流れが期待される。

隣接する横浜郵船ビルは、建物の歴史的価値を生かしてホテルとして開発する計画だ。複合ビルの低層階はデザインなどを一部踏襲し、景観の調和を図る。また、海岸通りから海側に向けてプロムナードを整備し、MM21地区方面の景色を眺めながら滞留できるようにする。

水際にプロムナードを整備して回遊性を高める(イメージ図)
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