豊田通商とユーラスHDがエジプトに建設した風力発電所

豊田通商は5日、アフリカの再生可能エネルギー開発を手掛ける新会社を設立したと発表した。これまで子会社などを通じて展開していた再エネ事業を集約し、投資決定を迅速化する。アフリカでの再エネ発電容量を2030年に現在の4倍弱の1ギガワットまで伸ばす方針だ。

新会社「エオラス」を3月13日付で設立し、フランス中北部のブローニュ・ビヤンクール市に本社を置いた。資本金は1500万ユーロ(約24億円)で、子会社の仏商社CFAOとユーラスエナジーホールディングス(HD、東京・港)が50%ずつ出資した。社長にはユーラス海外事業第二部の鳥羽秀治部長が就いた。

アフリカでは従来、豊田通商とCFAO、ユーラスが再エネ事業をそれぞれ展開していた。具体的にはCFAOがケニアで屋根型の太陽光発電システムを建設したり、ユーラスがエジプトで風力発電所を運営したりしている。新会社には3社の既存事業も段階的に集約していくという。

豊田通商は再エネ事業を重点分野に位置付けており、30年までの10年間に約7000億円を投じる計画を掲げる。アフリカでは各国のニーズに応じて、風力や太陽光発電所の開発を進める方針だ。

豊田通商の貸谷伊知郎社長は「シナジー(相乗効果)が創出されると期待している」とコメントした。

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