中国外務省の毛寧副報道局長は5月31日の定例会見で、6月にスイスで開催予定の「ウクライナ平和サミット」について、「中国側の要求と明らかな距離がある。参加は難しい」との考えを明らかにした。ウクライナ和平に向けて協議するサミットでは、ロシア寄りの立場をとる中国の出席が焦点となっていた。

 会見で毛氏は、中国が会議に求めていた「ロシアとウクライナの双方が認める」「平等の立場で参加する」といった条件について、現状では満たされることが難しいとの認識を示した。既に関係各方面にも中国側の考え方を伝えているという。

 サミットは6月15、16日に各国首脳級を集めて開かれる予定だ。ウクライナ侵攻の平和的解決を主張する一方で、ロシアとの関係を強める中国の動向も注目されていた。(北京=斎藤徳彦)

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