ロシア北西部ムルマンスクのLNG施設(2022年7月)=ロイター

【ブリュッセル=共同】欧州連合(EU)は20日の大使級会合で、ロシア産液化天然ガス(LNG)などを標的にした対ロ追加制裁に合意した。EU関係者が明らかにした。ロシア産LNGを巡り域内港での第三国向けの積み替えを禁じることが含まれているとみられる。

近く加盟国で構成する理事会が正式に承認する見通し。欧州のメディアによるとEUの港湾は、北極圏が凍結する冬季にロシアからアジア市場にLNGを輸出するための重要なルートとなっている。今回の制裁には、EU加盟国によるロシア産LNGの輸入禁止は含まれていない。

EUのフォンデアライエン欧州委員長はX(旧ツイッター)で「ロシアからさらなるエネルギー収入を奪う」と意義を強調。ロシアが石油取引の制裁回避に利用している「影の船団」や、ロシアに関連した「影の銀行(シャドーバンキング)」も今回の対象になっているとした。

欧州のメディアによると、EUはロシア産原油に設定された価格上限を超えた取引を確実に阻止するため、上限を回避して原油を輸送する船舶による域内港の使用禁止を検討していた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。