【バンコク=藤川大樹】ミャンマー北東部シャン州で国軍と戦う少数民族武装勢力ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)は25日、同州ラショーに拠点を置く国軍の北東軍管区司令部を占拠したと発表した。国内に14ある軍管区司令部の占拠は過去に例がなく、事実であれば大打撃となる。

◆国軍「真実ではない」

 ただ、現地からの情報によると、国軍のゾーミントゥン報道官は「真実ではない」と否定。「テロリストを追い払うための掃討作戦を続けている」と述べた。  シャン州では昨年10月、MNDAAやタアン民族解放軍(TNLA)など三つの少数民族武装勢力が国軍への一斉攻撃「1027作戦」を始め、コーカン自治区の中心地ラウカイなどを掌握した。国軍と3武装勢力は今年1月、中国の仲介により一時停戦で合意したものの、MNDAAとTNLAは6月下旬、民主派の武装組織「国民防衛隊(PDF)」と連携し複数の場所で戦闘を再開していた。  今月24日には、TNLAやマンダレーPDFなどが中部マンダレー地域の要衝モゴックを掌握。抵抗勢力側の関係者によると、戦闘の主体はPDFで、TNLAは作戦立案や武器供与などに関与しているという。 

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