ガザ地区の地元当局は10日、多数の避難者が身を寄せていた北部にある学校をイスラエル軍が空爆し、100人以上が死亡、数十人がけがをしたと発表しました。学校では当時、避難者がイスラム教の早朝の礼拝を行っていたということです。

イスラエル軍は学校の中にはハマスの拠点があり、空爆の前に住民の犠牲を減らすための措置をとったなどと主張しています。

これに対してハマスは「イスラエル軍はまたうそをついている。学校、病院、避難者のテントを標的にするためにばかげた口実をでっち上げている」などと述べ激しく反発しています。

中東ではハマスのハニーヤ前最高幹部が先月、訪問先のイランで殺害されたことを受けてイランがイスラエルに報復を宣言するなど緊張が続いていて、仲介国は、根本的な原因であるガザ地区での戦闘をめぐり停戦に向けた交渉を今月15日に再開するよう呼びかけ、イスラエル側は交渉団を派遣する考えを示しています。

一方、ハマス側は公式な反応を示していませんが、今回の空爆を受けて仲介国のエジプトは「戦争を終わらせる政治的な意志がイスラエル側に存在しないことの証拠だ」と指摘していて交渉への影響が懸念されます。

エジプト“戦争終わらせる意志が存在しない証拠”

ガザ地区で、多数の避難者が身を寄せていた学校がイスラエル軍に空爆され、100人以上が死亡したとされることについて、エジプト政府は10日、SNSに声明を投稿し「強いことばで非難する」としています。

そして、エジプトなどがガザ地区での停戦に向けた交渉の再開をイスラエルとハマスに呼びかける中で空爆が行われたことについて、「戦争を終わらせる政治的な意志がイスラエル側に存在しないことの証拠だ」と指摘しています。

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