【ニューヨーク=野一色遥花】全米不動産協会(NAR)が22日発表した7月の中古住宅の販売件数は395万戸(季節調整済み、年率換算)と前月から1.3%増えた。5カ月ぶりに増加に転じた。ローン金利が下がり始めた影響が出ている。
ダウ・ジョーンズまとめの市場予想(395万戸)と同じだった。中古住宅の在庫は0.8%増えた。2020年5月以来、4年2カ月ぶりの水準となった。
足元の販売ペースを前提とすると4.0カ月分の在庫がある状況だった。前月(4.1カ月分)からほぼ横ばいだった。
NARのチーフ・エコノミスト、ローレンス・ユン氏は「金利が下がり始めるにつれ、中古住宅購入希望者はより幅広い選択肢を得られるようになっている」と説明する。
米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)が22日発表した30年物固定住宅ローン金利は6.46%(週平均)だった。23年秋に7%台後半まで上昇し、それから1%ほど下げている。
米ウェルズ・ファーゴの調査グループは「高金利環境は続くが、金利が下がればさらなる販売促進材料となるだろう」と解説する。
中古住宅の販売価格(中央値)は前年同月比4.2%上昇の42万2600ドル(約6600万円)となり、13カ月連続して前年比で上昇した。前月比では1%減少した。
【関連記事】
- ・ジャクソンホール会議開幕へ 市場、米利下げ軌道探る
- ・米雇用統計、就業増3割下方修正も 利下げに後手リスク
- ・米労働省、雇用統計を下方修正へ 3月時点で81万人
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。