ガザ市でイスラエル軍の攻撃を受けた建物の近くを歩くパレスチナ人男性(26日)=ロイター

【エルサレム=共同】イスラエルメディアは26日、パレスチナ自治区ガザの停戦交渉を巡り、仲介国が主要な争点を先送りし、イスラム組織ハマスの拘束下にある人質らの身柄交換など他の問題の解決に集中していると報じた。

主要争点のガザ・エジプト境界でのイスラエル軍駐留については、イスラエルとハマスの隔たりが埋まらず、最後に話し合われるという。

米CNNテレビによると、米当局者は現在の提案で、イスラエル軍にガザの人口密集地からの撤収を求めており、境界のどの部分が人口密集地に当たるのかを議論していると説明。ハマスは軍の完全撤収を求める立場を崩していないが、米当局者は「合意の第1段階でハマスは軍の駐留について、より柔軟になる可能性がある」と指摘した。

カービー米大統領補佐官は26日の記者会見で、今後数日間は実務者レベルの協議を続けるとした上で、ガザの現状に「切迫感を持っている」と訴え、早期の妥結に向けた決意を改めて表明した。

ロイター通信は、イスラエル軍がガザ中部デールバラハに退避要求を出したことで人道支援活動が停止に追い込まれたとする国連高官の話を伝えた。「ガザの人々は、われわれを必要としている」と述べ、活動を続ける方法を見つけるよう指示が出ていると強調した。

国連人道問題調整室(OCHA)は、8月だけで退避要求が16回出ており、まだ出ていないガザ地区の11%の地域に多くの避難民が密集していると明らかにした。

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