フランスの海上保安当局は3日、英仏海峡でフランスから英国へ向かう移民らを乗せた小型ボートが遭難し、少なくとも12人が死亡したと発表した。仏メディアによると、英仏海峡の移民・難民の遭難としては、今年最悪の被害だという。

 発表によると、仏海上保安当局は3日午前、フランス北部パドカレー県の沖合で移民を乗せた小型ボートの救助を求める通報を受信した。当局は海上で遭難していた65人を保護したが、このうち12人の死亡が確認された。被害は今後も拡大する恐れがあるという。

 ダルマナン内相はX(旧ツイッター)で同日、すでに確認された犠牲者のほかに、行方不明者が少なくとも2人いると明らかにし、現場に向かうことを発表した。

 救助活動に参加している自治体の関係者が仏紙パリジャンに語ったところによると、ボートは3日午前7時ごろに出航した後、乗船者が多すぎるために船体が傾き、乗っていた全員が海に落ちたという。

 AFP通信によると、英仏海峡では今回の遭難が起きるまで、今年に入って移民や難民25人が亡くなっており、2023年の12人をすでに大きく上回っている。英政府の統計によると、今年1月から9月2日までに英仏海峡を渡って英国にたどり着いた移民や難民は2万人を超えている。(パリ=宋光祐)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。