ニューヨークのウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=戸部実華】1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落して始まり、午前9時35分現在は前日比255ドル20セント安の4万2074ドル95セントで推移している。ダウ平均は前日まで連日で過去最高値を更新し、主力株の一角に利益確定の売りが出ている。

ダウ平均は9月まで月間で5カ月連続で上昇し、この間に4500ドルあまり水準を切り上げた。週内は9月の雇用統計を含む雇用関連指標の発表が続く。重要指標の発表を前に、利益確定や持ち高調整の売りが出やすい。

米国の東海岸とメキシコ湾岸の港湾で労使交渉が決裂し、港湾労働者が1日から一斉にストライキに入った。ハリケーン「ヘリーン」の被害などの影響も含め「このところの米経済の足かせとなる複数の要因に加わる可能性がある」(SIAウェルス・マネジメントのコリン・チェシンスキ氏)との見方があり、経済やインフレへの影響を見極めたい雰囲気もある。

パウエルFRB議長は前日の講演で利下げを急がない姿勢を示したものの「経済は堅調で、この状況を維持するために我々のツールを使っていくつもりだ」とも話した。利下げの継続が経済を支えるとの観測は投資家心理を支えている。

個別銘柄ではアップルやマイクロソフト、アマゾン・ドット・コムといったハイテク株が売られている。JPモルガン・チェースやボーイングも安い。アナリストが投資判断を引き下げたウォルト・ディズニーも売りが先行した。一方、コカ・コーラやシェブロンは上昇している。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反落して始まった。

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