イスラエル軍は、パレスチナのガザ地区でのイスラム組織、ハマスとの戦闘に加え、イランの支援を受けるレバノンのヒズボラへの攻勢を強めていて、連日、首都ベイルートなどへの空爆を続けています。

イスラエル軍は8日、地域と標的を絞るとして踏み切ったレバノン南部への地上侵攻で新たな部隊が限定的な作戦を開始したと発表しました。

レバノン南部の東側に加え、地中海に面した西側にも地上侵攻の範囲を拡大した形で、さらなる戦闘の激化が懸念されます。

こうした中、レバノンから隣国のシリアに逃れる人が相次いでいて、UNHCR=国連難民高等弁務官事務所はこれまでにおよそ25万人がシリアに入国したとしています。

その多くは、内戦が続くシリアからレバノンに逃れていたシリア人とみられ、再び戦火に追われる形で不安定な祖国に戻らざるをえなくなっています。

シリア側から5日、国境を撮影した映像では、大きな荷物やスーツケースを持ったり、子どもの手を引いたりしながら歩いて国境を越えてきた人たちの姿が確認できます。

シリア北部出身で空爆が続くレバノンの首都ベイルート郊外から逃れてきた男性(39)は「戦火を逃れて、安全だと思った場所で暮らしていたのに、シリアの戦争よりもずっと怖い思いをした」と話していました。

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