【NQNニューヨーク=横内理恵】22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落して始まり、午前9時45分現在は前日比178ドル63セント安の4万2752ドル97セントで推移している。足元の米長期金利の上昇基調で株式の相対的な割高感が意識されやすい。主要株価指数が高値圏にあるなか、主力株の一角に利益確定や持ち高調整の売りが先行した。
米長期金利は米東部時間22日未明に一時4.22%と7月下旬以来、約3カ月ぶりの高水準を付けた。米景気の底堅さが金融政策の先行き不透明感につながっている。11月5日の米大統領選挙の結果次第で米財政悪化への懸念が一段と強まる可能性があることも金利の上昇要因となっている。22日朝の取引で米長期金利は前日終値を下回っているものの、金利先高観が米株式相場の重荷となっている。
主要株価指数は前週まで6週連続で上昇した。ダウ平均と多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は前週末に最高値を更新し、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も7月上旬に付けた最高値に迫っている。大統領選が近づくなか、買い持ちを整理する動きがある。
ダウ平均では同日発表の四半期決算で売上高が市場予想に届かなかったベライゾン・コミュニケーションズが大幅安となっている。決算で1株利益などが市場予想を上回ったスリーエムも売られている。ホーム・デポやアップルも安い。一方、マイクロソフトやウォルト・ディズニーが上げている。
ナスダック指数は5営業日ぶりに反落して始まった。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やマイクロン・テクノロジーなど半導体株の一角が売られている。
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