ロシア政府は、ウクライナへの軍事侵攻でのロシア軍兵士の死者の数を公表していませんが、11月29日、イギリスの公共放送BBCとロシアの独立系メディアが、独自の調査結果として、8万973人に上ったと伝えました。

こうした中、ロシアの独立系メディア「アストラ」は3日、ロシア国防省のツィビリョワ国防次官が、11月26日に開かれた議会下院での会議で、軍事侵攻で死亡したロシア軍兵士の身元特定のため、兵士の親族およそ4万8000人からDNA鑑定に必要なサンプルを集めたと発言したと伝えました。

また、この発言に対し、会議に出席していた下院の国防委員長が「これは機密情報であり、きわめてセンシティブだ」と指摘し、発言内容を文書に残さないよう求める場面があったとして、やり取りの動画も公表しています。

下院のウェブサイトでは、今回のやり取りを含む動画は閲覧できない状態だということで、戦死者に関する情報の広がりをタブー視する傾向が浮き彫りになった形です。

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