【ニューヨーク=共同】トランプ次期米大統領がABCニュースの司会者の発言で名誉を傷つけられたとして損害賠償を求めた訴訟で13日、ABCが発言を「遺憾」とする声明を出し、トランプ氏側に1500万ドル(約23億円)を支払うことで和解が成立した。連邦地裁に提出した合意文書が14日公表された。
トランプ氏は主要メディアを「フェイクニュース」と呼んで敵視する。名誉毀損が事実上認められた今回の和解で、ABCなど自身に批判的な報道が多いリベラル寄りのメディアへの攻勢をさらに強めそうだ。
トランプ氏は別の民事訴訟で昨年5月、女性作家への性的暴行を認定され、500万ドルの支払いを命じられた。暴行だったとは認められなかったが、ABCの司会者は今年3月に番組内で「暴行が認定された」と発言。トランプ氏は「虚偽で意図的で悪意がある」として提訴していた。
和解の条件として、ABCニュースと司会者は「トランプ氏に関する発言を遺憾に思う」との声明を出し、ABCはトランプ氏の大統領記念館の設立に関する基金に1500万ドルを拠出するほか、弁護士費用として100万ドルを支払う。
【関連記事】
- ・米TV局、トランプ効果で明暗 FOX視聴4割増・CNN3割減
- ・OpenAIトップもトランプ氏就任式に寄付 なびくテック
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。