(7日、第106回全国高校野球選手権京都大会1回戦 京都すばる11―2西京)

 2点をリードされた二回裏。1死満塁のピンチを迎え、相手打者の2球目。セカンドを守る西京の主将川津剛弘さん(3年)の前に不規則な回転のかかった打球が飛んだ。

 すばやく捕球し、ショートの伊福大悟さん(2年)にノールックでバックハンドトス、見事ダブルプレーを完成させた。この回を無失点で切り抜け、観客席からは大きな拍手が送られた。

 「伊福と2人でずっと練習してきたプレーが今日できてよかった」

 伊福さんは「川津さんは1年生の頃から憧れの存在です」と話す。

 身長は157センチとチームで最も小柄。それでも、同じセカンドを守る阪神の中野拓夢選手のプレーを参考に練習に励んだ。攻撃でも四回の先頭打者でセンター前ヒットを放ち、初得点となるホームを踏んだ。

 「悔しいよりもやりきったという思いが強いです。来季は伊福がチームを引っ張ってほしい」

 夏の勝利は後輩に託された。(木子慎太郎)

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