(24日 第106回全国高校野球選手権愛知大会準々決勝 杜若8―3豊橋中央)

 「絶対に抑えてやる」。2点のリードを許して迎えた三回、豊橋中央のエースで主将の前島史弥選手(3年)がマウンドに立った。

 杜若打線を外野フライ、内野ゴロに打ち取り、2死とした。だが直後に3連打を浴びて2失点。四回も追加点を許し、相手の勢いを止められぬまま五回途中で降板した。

 予期せぬアクシデントはあった。中学から同じチームで、正捕手の松井蓮太朗選手(2年)が5回戦で右足首を骨折。この日は初めて公式戦で3年生捕手とバッテリーを組んだ。「意思疎通が完璧じゃなかった。塁に進めたくないという自分の焦りもあった。捕手のせいじゃない」

 初の甲子園まであと勝利三つだった。「悔しい。来年こそ行ってほしい」。松井選手ら後輩に託した。(川西めいこ)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。