(1日、プロ野球 阪神タイガース9―2読売ジャイアンツ)

 甲子園球場の100歳の誕生日を、阪神の21歳がバットで祝った。高卒3年目、成長株の前川右京だ。

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 一回にさっそく好機で回ってくる。2死満塁から低めのフォークに食らいついて右前へ。先制の2点適時打で勢いづくと、五、六回も適時打を放ち、計4打点。「できすぎ」と笑った。

 甲子園での悔しさが原動力になっている。奈良・智弁学園高3年だった3年前の夏。第103回全国選手権で決勝まで進んだが敗れ、号泣した。あと一歩のところで日本一を逃し、「自分の甘さを思い知った。忘れられない試合です」。

 開幕スタメンを勝ち取った今季は勝負強さが光る。この日の先制打で満塁では8打数4安打11打点。「満塁男」は誇らしげに言う。「今夜はいつも以上に燃えました」。今季最多の4万7181人が詰めかけた甲子園に、「右京コール」が何度も響いた。(山口裕起)

■岡田監督「記念の日にいい形で勝ててよかった」

 岡田監督(神) 甲子園球場100周年の節目に勝利し、今季最多タイの7連勝。「記念の日にいい形で勝ててよかった。(巨人に)3タテできるとは」

 ビーズリー(神) 6回2失点。「イメージ通りの投球だった。8月1日は息子の誕生日でもある。甲子園で登板できて幸せ」

 佐藤輝(神) 八回に7月3日以来の今季6号ソロを放つなど計3安打。「最高です。久々にいいスイングができた」

■100周年式典では、甲子園ゆかりのゲストも登場

 阪神甲子園球場の開場100周年を記念し、試合前に式典が行われた。阪神の熱心なファンとしても知られる俳優の渡辺謙さんが進行役を務め、元阪神のランディ・バースさんら甲子園にゆかりのあるゲストが登場した。

 始球式は阪神OBの吉田義男さん、巨人OBの堀内恒夫さんが並んで投げた。91歳の吉田さんは「甲子園には選手、監督、解説者と70年以上のつきあい。人生そのもの」。堀内さんは「観客の熱気がすごいから甲子園での登板は気合が入った」と現役時代を懐かしんだ。

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