トヨタ自動車など日本の乗用車メーカー8社が30日まとめた4月の世界生産台数は、前年同月比1%増の190万台だった。ダイハツ工業の認証不正問題などの影響でこれまで減少傾向だったが、3カ月ぶりに前年実績を上回った。日産自動車、ホンダ、スズキが台数を10%以上増やした。
海外生産は7%増の128万9000台となった。半導体不足や新型コロナウイルスの影響で少なかった前年同月の生産台数をトヨタ、ダイハツを除く6社が上回った。日産は17%増の20万9000台、ホンダは14%増の25万9000台。マツダが最も増加幅が大きく、29%増の3万9000台だった。
国内生産は10%減の61万台となり4カ月連続の前年割れ。国内生産台数の約4割を占めるトヨタは8%減の25万1000台だった。電気式スイッチの不具合により、新型「プリウス」の生産を停止したことなどが響き、3カ月連続で前年を下回った。
世界生産をメーカー別にみると、増加幅が目立ったのはホンダで16%増の31万7000台だった。増加に転じるのは3カ月ぶり。スズキは国内、海外ともに生産を伸ばし、世界生産は16%増の27万4000台だった。国内では新型車を投入したほか、海外ではインドの新工場が稼働したことなどが後押しした。
減少幅が最も大きかったのはダイハツで、世界生産は50%減の4万7000台。同社は2023年12月に不正認証問題を公表し、全車種の出荷を一時停止していた。4月19日には国土交通省が全車種について出荷停止指示を解除した。5月7日までに4つの完成車工場が全て稼働したが、生産回復には時間がかかりそうだ。
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