有休を取得しない理由で最も多かったのは「人手不足など仕事の都合上難しいため」だった

米旅行予約サイト大手のエクスペディアは20日、世界11カ国・地域の有給休暇に関する調査を発表した。2023年の日本の有休取得率は63%にとどまり、4年ぶりに世界最下位となった。ただ、休み不足だと感じている人の割合は低かった。

調査は3月26日〜4月3日に、世界11カ国・地域で働いている1万1580人を対象にインターネットで実施した。定められた有休に対し、どれだけ取得したかを有休取得率とした。日本の次に取得率が低いニュージーランドでも86%で、日本の低さが目立った。

日本の有休取得日数は平均12日だった。最も多いのはフランスで29日。香港(28日)、ドイツ(27日)、英国(25日)が続いた。香港では取得日数が支給日数(26日)を超えていた。米国は11日だが、支給日数が12日のため取得率は高かった。

日本で有休を取得しない理由について聞くと、「人手不足など仕事の都合上難しいため」が32%で最多だった。「緊急時に取っておくため」(31%)、「忙しすぎて、休暇の計画を立てたり、行く暇がなかったため」(20%)が続いた。

日本は有休取得率が世界最下位にもかかわらず、休みが足りないと感じているわけではなさそうだ。休み不足について日本の47%が「感じていない」と答えた。最下位のドイツ(16%)の約3倍で、世界で最も高かった。

有休を取得する頻度について日本は32%が「毎月取得している」と答え、こちらも世界で最高だった。エクスペディアは「休暇を定期的に短期間取ることで、休み不足を感じていないのかもしれない」と推測している。

直近の休暇でリフレッシュできたか聞いたところ、日本の56%が「リフレッシュできた」と回答した。ニュージーランドと並び、11カ国・地域の中で最も高かった。休暇の取得について、9割近い人が「メンタルヘルスや幸福のために重要である」と答えた。

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