都内で記者会見するブッキング・ドットコムアジア太平洋地域担当マネージング・ディレクターのローラ・ホールズワース氏㊨ら(19日、東京都渋谷区)

旅行予約サイト「ブッキング・ドットコム」を運営するブッキング・ドットコム・ジャパン(東京・渋谷)は19日、日本のホテルや旅館向けにLGBTQ+などの性的少数者に対する教育プログラムを提供すると発表した。LGBTQ+の人々が旅行の際に感じた気まずい点や不便な点を宿泊施設に共有し、多様性への理解を深めてもらう。

名称は「トラベル・プラウド・プログラム」。接客の際に気をつける点などについて約2時間の動画で学べる。アジアの言語として初めて日本語に対応した。受講は無料で、プログラムを修了した宿泊施設のサイトには認証バッジを表示する。認証施設は検索でき、LGBTQ+の旅行者に選ばれやすくなる効果も期待できる。

アジア太平洋地域担当マネージング・ディレクター兼副社長を務めるローラ・ホールズワース氏は「日本は最も人気の旅行先の一つ。宿泊施設はインクルージョン(包摂性)の模範であるべきだ」と述べ、日本の宿泊施設の参加に期待を示した。

発表会に参加したドラァグクイーンのドリアン・ロロブリジーダさんは自身の体験を踏まえ、「温泉旅館でも浴衣の色やサイズを配慮してくれたり、家族風呂や貸し切り風呂が1つあったりするだけで宿泊先として選びやすくなる」と言及。「スマートな対応をしてくれた宿の株はすごく上がる」と語った。

ブッキング・ドットコムが2023年に世界 27 カ国を対象に実施した調査では、世界の58%、日本の25%の LGBTQ+当事者が「旅行中に差別を受けたことがある」と答えている。

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