30日のニューヨーク外国為替市場ではこの日、発表されたアメリカ企業の雇用に関するコストの指数が市場の予想を上回ったことからインフレが根強く、FRBの利下げの開始時期が遅れるとの見方が広がりました。

このため、日米の金利差が意識されて円を売ってドルを買う動きが出て円相場は一時、1ドル=157円台後半まで値下がりしました。

また、ニューヨーク株式市場ではインフレの根強さへの懸念から売り注文が膨らむ展開となり、ダウ平均株価の終値は前日に比べて570ドル17セント安い3万7815ドル92セントでした。

ハイテク関連銘柄の多いナスダックの株価指数も2%の大幅な下落となりました。

市場関係者は「企業が賃金などの雇用に関するコストの増加分を製品やサービスの価格に転嫁すればインフレの収束に時間がかかり利下げの開始時期がさらに遠のくとの懸念が出た。市場の関心は1日に予定されているFRBのパウエル議長の記者会見での発言に集まっている」と話しています。

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