ラウンドワンの米サウスヒル店=同社提供

ラウンドワンが8日発表した2024年3月期の連結決算は、純利益が前の期比61%増の156億円だった。23年5月の新型コロナウイルス5類移行に伴う国内の需要回復がけん引し、06年3月期以来18期ぶりに最高益を更新した。カラオケの客足が回復したほか、11月に実施した国内店舗のボウリングと屋内スポーツ遊技施設「スポッチャ」の値上げが客単価を押し上げた。

売上高は12%増の1591億円、営業利益は43%増の241億円だった。新型コロナウイルス禍で好調だったアミューズメント事業は、伸びが緩やかだった。だが、クレーンゲーム専門店の出店や国内の既存店舗をクレーンゲームの設置台数が多い「ギガクレーンゲームスタジアム」に刷新した効果で堅調に推移し、売り上げを伸ばした。

25年3月期は売上高が前期比8%増の1713億円、純利益は8.5%増の170億円を見込む。新型コロナウイルス禍からの回復が一服し国内事業が横ばいになるが、5月から北米の全店舗で実施した約5%の値上げが寄与し、北米事業が好調に推移すると予想する。

杉野公彦社長は「日本の人口減少を見据え、10年にわたって北米にシフトしてきた。しばらくは出店は北米事業が中心となる」と述べた。年間配当は4円の増配を予定する。

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