サプライチェーン(供給網)全体でのCO2排出量を把握したいというニーズに応える(ENEOSの石油化学品の生産設備)

ENEOSは8日、石油化学品を生産する過程で排出した二酸化炭素(CO2)の量を計算するサービスを始めたと発表した。食品メーカーや自動車業界でサプライチェーン(供給網)全体でのCO2排出量を把握したいというニーズが高まっており、最終製品のCO2排出量の算出に役立ててもらう。石油化学品の競争力強化につなげる。

まず、ペットボトルなどに使われるパラキシレンで算出を始めた。順次、他の石油化学品にも対象を広げる。製品のキログラムあたりなどのCO2排出量を示す。算出に料金はかからない。

石油化学品は原料となる原油を精製する過程が複雑で、これまでCO2排出量の正確な計算が難しかったという。ENEOSはこのほど、NTTデータと組んで新たな計算システムを開発した。

環境意識の高い企業の間では近年、製品ごとに原材料の調達、生産から廃棄までに出るCO2を示す「カーボンフットプリント」を算出する動きが活発になっている。どの過程で排出量が多いのかを把握できれば、効率的な削減につなげられる。

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