記者会見をするスコット・キャロン会長兼CEO(13日、東京都中央区)

ジャパンディスプレイ(JDI)は13日、2025年3月期の連結最終損益が266億円の赤字(前期は443億円の赤字)になる見通しだと発表した。中国や韓国メーカーに押されて液晶事業が苦戦する。原材料価格や加工費の高止まりが響き、11年連続の最終赤字となる。

スコット・キャロン会長兼最高経営責任者(CEO)は「結果が足りない。有言実行的に進めていかないといけない」と話した。液晶スマートフォン事業と車載の不採算製品を縮小し、有機ELパネルの量産などで赤字縮小を目指す。

売上高は7%減の2218億円の見通し。不採算のスマートフォン向け液晶パネルを縮小することが影響する。営業損益は182億円の赤字(同341億円の赤字)となる。

同社は24年12月に量産化を予定する独自の方法で画素を形成する有機ELディスプレーを軸に業績回復を目指す考え。ただ、中国での工場建設の交渉は期限内にまとまらず、目標とする26年3月期の営業黒字が達成できるかは不透明だ。

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