インタビューに応じるウクライナ国立銀行のアンドリー・ピシュニー総裁(共同)
【キーウ共同】ウクライナ国立銀行(中央銀行)のアンドリー・ピシュニー総裁が8日までに共同通信のインタビューに応じ、日米欧の各国に対し、ロシアの制裁逃れを防ぐために金融セクターでの監視を強化するよう求めた。2024年の実質国内総生産(GDP)は前年比3・6%増になるとの予測を示し、プラス成長を維持する見通しだと述べた。23年は前年比5・3%増だった。 日米欧はロシアに対し、ロシア産原油に上限価格を設定するなど制裁を科してきた。ただ、ピシュニー氏はロシアは制裁逃れに使う「口座を持っている」と指摘。ほう助している金融機関などへの制裁を強化する必要があると訴えた。 ロシアの侵攻が始まった22年、ウクライナのインフレ率は20%を超える水準となり、GDPは前年比で30%近く減少した。ピシュニー氏は22年を「生き残りを懸けた1年だった」と語る。金融市場の混乱回避のため、対ドル固定相場制の採用や主要政策金利の大幅な引き上げを実施した。 金融システムの維持が中央銀行の「最優先事項だ」と強調した。
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