2日、ウクライナのゼレンスキー大統領=ロイター

【ロンドン=日高大】ウクライナのゼレンスキー大統領は3日、中部ポルタワ州ポルタワ市でのロシアによるミサイル攻撃を受け、米国と欧州の同盟各国に軍事支援の拡大を求めた。ビデオ演説で「防空システムやミサイルが必要だ」と述べた。

ゼレンスキー氏は「ロシアのテロから身を守る長距離攻撃が今すぐ必要だ」と訴えた。米欧は供与した兵器によるロシア国内への長距離攻撃を認めていない。

ポルタワ市への攻撃では弾道ミサイル2発が使用されたとみられ、軍事教育施設と隣接する病院が標的になった。少なくとも41人が死亡し180人以上が負傷した。ウクライナ国防省は、空襲警報が鳴ってから着弾までの時間が短く被害が拡大したとの見方を示した。

同市はウクライナ第2の都市ハリコフから南西に約130km離れた地点に位置する。中部への攻撃は前線の東部ドネツク州などに比べ少なく、1度の攻撃としては異例の被害規模となった。

ウクライナメディアは2日、国産ミサイル型無人機をウクライナ軍が実戦に初投入し、ロシアが併合したクリミア半島にある軍事目標を8月に攻撃したと報じた。英メディアによると射程は600〜700キロとされ、今後の戦局好転に期待がかかっている。

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