ガソリンなどの価格を抑えるため、政府が実施している補助金について、ことし3月はあわせて1800億円が支出されたことが分かった。補助に充てる基金の残高は4月末の時点でおよそ9800億円となっており、経済産業省は「6月下旬には枯渇する可能性がある」と警告している。
補助金は、1リットルあたりの全国平均価格を170円程度に抑えることを目的としており、中東情勢の緊迫化による原油高騰を受けて導入された。3月の支出額が1800億円に達した背景には、イラン情勢に揺れる中東からの原油供給不安や、円安による輸入コストの増大がある。

政府は2024年度補正予算と2025年度予算を合わせて約4兆円の基金を積み立てたが、支出ペースは想定を上回っている。経済産業省は、基金の残高が約9800億円となった時点で、今後の原油価格や為替の動向次第では「6月下旬までに底をつく」可能性があると試算を公表した。

補助金の延長をめぐっては、与党内でも意見が分かれている。補助金を維持する側は「生活者や運送業者への負担軽減が必要」と主張する一方、財政規律を重視する側は「原油価格が一時的な高騰の場合、恒久的な補助は持続可能ではない」と反論している。高市早苗首相は10日、「国民生活への影響を最小限に抑えるため、補助金の在り方を含め、引き続き適切な対応を講じる」と国会答弁で述べた。補助金の延長や追加措置の有無は、今後の原油価格動向と、6月に予定される第二次補正予算の編成議論の焦点となる。
ソース:NHK・日テレNEWS NNN
写真:日テレNEWS NNN・JNN