October 2026

「声」もパブリシティ権の対象と初判断 AI音声模倣の訴訟で東京地裁

東京地裁は30日、人気声優の津田健次郎さんが動画投稿アプリ「TikTok」の運営会社に対し、自身に酷似したAI音声で制作された動画の削除を求めた訴訟で、「人の声は肖像と同様に人格を象徴する」として、声が肖像権に準じるパブリシティ権の対象となるとする初の判断を示した。 ただ、動画は訴訟提起後に削除済みだったとして、津田さん側の削除請求は棄却された。判決を受け津田さん側の弁護士は控訴しない方針を明らかにした。 訴状によると、匿名の投稿者は2024年7月から25年9月にかけ、都市伝説やオカルトなどを扱う動画188本を、津田さんに似た音声でナレーションして投稿。投稿者は月50万~75万円の収益を得ていたという。日本では「声の権利」を明確に定めた法律はなく、法務省は最近、実在人物に酷似した音声を使った動画の投稿や収益化は権利侵害にあたり得るとする指針を示している。 ソース:共同通信(Kyodo News)、東京地裁判決画像:Wikimedia Commons

永住許可の審査基準を厳格化 日本の世帯平均所得超・日本語能力を要件に

出入国在留管理庁は1日、外国人に対する永住許可の運用基準を改定した。申請者には日本の世帯平均を上回る所得と、一定水準の見込み年金給付が求められる。2027年4月の施行を予定しており、所得要件は2026年4月以降の申請からさかのぼって適用される。世帯の平均年間所得は2024年時点で約575万円。 日本語能力については「自立した利用者」相当の水準が求められる。高市早苗政権は外国人の受け入れ規制の強化を進めており、同日には在留資格の申請手数料も大幅に引き上げられた。 原則として10年以上の在日経験が永住許可の要件となるが、日本人や永住者の配偶者については従来「婚姻3年以上かつ在日1年以上」で認められていた。新基準では「婚姻5年以上かつ在日3年以上」に引き上げる。在留管理庁は8月に改定案を公表し、約5000件のパブリックコメントを受け付けた。 ソース:共同通信(Kyodo News)、出入国在留管理庁画像:Wikimedia Commons

京都市、二条城の入場料を二重価格制に 2027年度から市外在住者は倍額

京都市は、世界遺産の二条城について、2027年度にも市外在住者と市民で入場料を差し替える二重価格制を導入する方針を固めた。市関係者が明らかにした。現在は二の丸御殿を含む入場券が1300円だが、新制度では市外在住者向けに2000円、市民は1000円とする案。 二条城を訪れる観光客の大半が京都市外からで、増収分は建造物の保存や改修に充てる。市民向けの低価格化は、地元の利用促進も狙う。2025年度の来場者は約207万人。市が昨年秋に実施した期間限定のアンケートでは、来場者の市民の割合は約2%にとどまったという。 二重価格の導入は全国各地で広がりつつある。世界遺産の姫路城(兵庫県)は今年3月、県外在住者の入場料を2500円に引き上げ、姫路市民(18歳以上)は1000円のまま据え置く制度を始めた。 京都市は今後、市民や観光関係者の意見を聞きながら制度設計を進め、正式決定した段階で公表する方針。海外でも二重価格を導入する観光地が増えており、日本の取り組みにも注目が集まっている。 ソース:共同通信(Kyodo News)画像:Wikimedia Commons

日銀短観、製造業の景況感が6四半期連続で改善 AI・半導体需要が牽引

日本銀行が1日発表した9月の企業短期経済観測調査(短観)で、大手製造業の景況判断指数(DI)はプラス24となり、前回調査(6月、プラス22)から改善し、6四半期連続の上昇となった。自動車や電機を含む大手製造業を対象とした指数は、共同通信の集計した市場予想平均(プラス26)にはわずかに届かなかった。 業種別では、化学、窯業・土石、鉄鋼、非鉄金属、電気機械などが、人工知能(AI)や半導体関連の需要拡大を背景に景況感が改善した。一方、パルプ・紙、食料品、自動車などは中東情勢の影響で悪化した。日銀担当者は「多くの企業がコスト上昇を価格に転嫁する動きが進んだ」と説明した。 大手非製造業の指数は37で、5四半期ぶりに低下した。為替見通しは2026年度の1ドル=154円23銭(6月調査は152円57銭)となった。調査結果は10月29、30日に開かれる日銀の金融政策決定会合の判断材料となる。 ソース:共同通信(Kyodo News)、日本銀行短観調査画像:Wikimedia Commons