秋のボーナス支給額が増加傾向 平均支給額は過去最高水準に、消費への波及に期待

主要企業を対象とした調査で、2026年秋のボーナス(期末手当)の平均支給額が過去最高水準に達したことが明らかになった。製造業では業績回復を背景とした増額が目立ち、非製造業でも人手不足対応のための定期昇給に加えて、一時金の引き上げが進んでいる。ただ、中小企業では原材料費や人件費の上昇が響き、大企業との支給額の差が拡大する傾向もみられる。

景気動向をみる上でボーナスの行方は重要な指標の一つだ。総務省の家計調査では、ボーナス支給月の消費支出が増加する傾向が長年続いており、経済産業省関係者は「手取り収入の改善感が消費者マインドに好影響を与えるかどうかが、年末商戦の焦点」と指摘する。百貨店や家電量販店では、ボーナス商戦に向けた販売計画を強化しており、高額商品や海外旅行商品への取り組みを拡大している。

一方、実質賃金の動向は依然として緩やかで、物価上昇分を賃金上昇が上回るかどうかが消費の持続的な回復の鍵を握る。経済財政諮問会議では「賃金上昇を中小企業にも波及させるための生産性向上支援が不可欠」との意見が出されており、政府は設備投資減税や省力化投資の補助枠の拡充を検討している。労働団体からは「物価高に見合う賃上げの実現が求められる」との声が上がっている。

市場関係者は「ボーナスの増加は歓迎すべき動向だが、可処分所得の伸びは限定的。追加の経済対策や実質賃金の改善が年末年始の消費を左右する」と分析している。日銀も、来春の賃金交渉を見据えた企業の稼ぐ力の強化と、個人消費の回復ペースを政策判断の重要な材料とする見通しで、金融市場では年内の追加利上げへの思惑も残されている。

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ソース:日本経済新聞
画像:日本経済新聞

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