液化天然ガス(LNG)や石炭などの火力発電用燃料の国際価格が高騰していることを受け、2026年10月以降の電気・ガス料金は全国の主な電力・ガス会社で上昇傾向にある。資源エネルギー庁の試算では、標準的な世帯の電気料金は燃料費調整額の上乗せにより、前月比で数百円程度の増加が見込まれている。
背景にあるのは、円安基調に加えてアジア諸国での需要増に伴うLNG価格の上昇だ。電力会社の調達担当者は「冬場の需給ひっ迫を見据えた備蓄調達で、買い付け単価が前年を上回っている」と話す。都市ガス各社も原料費調整制度に基づき料金を引き上げる方向で、経済産業省への届け出が相次いでいる。
政府・与党は、物価高から家計への負担増を緩和するため、低所得世帯への給付拡大と燃料費負担の軽減策を検討している。与党税制調査会では、エネルギー関連税の特例措置の延長も議論されており、秋の補正予算案に関連経費を盛り込む方針だ。
民間シンクタンクのエコノミストは「来冬の寒波次第では料金上圧力は強まる。省エネと再エネの導入拡大が中長期的な処方箋だが、当面は家計・事業者双方への支援設計が焦点になる」と指摘している。各社は契約プランの見直しや、再エネ電源の割安プランへの乗り換えを利用者に呼びかけている。


ソース:日本経済新聞
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