京都を代表する伝統工芸、清水焼と西陣織の関係者は2026年9月、海外市場向けの新ブランド立ち上げと、若手職人の育成プログラムの開始を発表した。訪日外国人観光客の回復を背景に、伝統工芸の新たな需要開拓が期待されている。
清水焼は、京都市東山区の清水寺周辺で発展した焼き物で、400年以上の歴史を持つ。明治期には万国博覧会で高く評価され、海外でも「京焼」として親しまれてきた。一方、西陣織は、織物の産地として知られる西陣地区で作られる高級絹織物で、唐織や綴織などの技法が伝承されている。
今回の取り組みでは、国内外のデザイナーと職人が共同で作品を制作する「共創スタジオ」を京都市内に開設。若手職人20人を対象に、デザイン思考や海外マーケティングの研修も行う。第一弾の作品展は11月に東山区のギャラリーで開催予定だ。
京都市の調査では、市内の伝統産業の従事者は過去10年で約3割減少しており、高齢化が深刻な課題となっている。関係者は「技術だけでなく、物語を伝える力も大切にしたい。若い世代が誇りを持てる産業にしたい」と話している。
訪日客向けの体験型ツアーも拡充され、陶芸のろくろ体験や機織りの見学に加え、職人との交流会も人気を集めている。京都観光の新たな魅力として注目されている。


ソース:朝日新聞
画像:朝日新聞
