奈良・正倉院展、10月下旬に開幕 聖武天皇の遺愛の宝物を公開

奈良国立博物館で開催される秋の伝統行事「正倉院展」が、10月下旬に開幕する。聖武天皇の遺愛品を保管する正倉院(奈良・東大寺)から、天平文化を代表する宝物が毎年選定されて公開され、今年も螺鈿紫檀五絃琵琶や金銀鈿荘唐大刀など、国宝級の品々が並ぶ。開幕を前に、奈良県内のホテルや旅館では予約が増えるなど、観光シーズンの目玉イベントとして注目を集めている。

正倉院は8世紀に建てられた校倉造りの宝物庫で、世界最古の木造建築の一つとしても知られる。収蔵品は約9000点に上り、シルクロードを経て日本に伝わった楽器、工芸品、書跡など、国際色豊かなコレクションが特徴だ。展覧会では琵琶をはじめとする楽器類や鏡、文書など、約60点が公開される予定で、奈良国立博物館は「天平時代の人びとの暮らしや美的感覚に触れられる内容」としている。

入場には事前の日時指定予約が必要で、指定なしの当日券は販売されない。今年も開幕直後の週末や紅葉シーズンにかけては予約が混雑する見通しで、博物館は公式サイトでの早期予約を呼びかけている。近畿日本鉄道やJR西日本は会期に合わせた割引切符や臨時列車の運転を計画し、訪問者の利便性向上を図る。

奈良市では、正倉院展とあわせて東大寺や興福寺など世界遺産の散策が定番コースとなっており、地元の飲食店や土産物店でも天平をモチーフにした商品の販売が増える。観光関係者は「正倉院展は奈良の秋を代表する文化行事。国内外から多くの来訪者が期待され、市内の観光消費にも大きく寄与する」と話している。展覧会は11月上旬までの開催予定で、詳細は奈良国立博物館の公式サイトで確認できる。

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ソース:朝日新聞
画像:朝日新聞

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